7.08.2013

41_自分の中に毒を持て_岡本太郎

「道で仏に逢えば、と言うが .. 仏に出逢えると思いますか?逢いっこない。逢えるはずないんです。では何に出逢うと思いますか?出逢うのは己自身なのです。自分自身に対面する。そうしたら、己を殺せ」

「よく、『どうしてそんなに自信があるんですか?』とか、『自信に満ちていてうらやましい』と言われる。だが、ぼくは自信があるとは思っていない。自信なんてものは、どうでもいいじゃないか。そんなもので行動したら。ロクなことはないと思う」

「たとえば、画家にしても才能があるから絵を描いているんだろうとか、情熱があるから行動できるんだとか人は言うが、そうじゃない」

「そういうふうに発想を転換すれば、プライドとかコンプレックスなんてものにこだわらなくなるだろう。そしてもっと人間的に生きていくことが出来る」

「ところでゴッホだが、彼はピストルを胸に撃ち込んで、まる一日生きつづけた」

「この小さな蟻が胸から血を流して倒れるとき、自分と一緒に世界が滅びる」

「出るのは硬くて冷たい釘ではない」

「人間だれでもが身体障害者なのだ。たとえ気どった格好をしてみても、八頭身であろうが、それももし見えない鏡に映してみたら、それぞれの絶望的で形でひんまがっている。しかし人間は、切実な人間こそは、自分のゆがみに残酷な対決をしながら、また撫でいたわりながら、人生の局面を貫いて生き、進んでいくのだ」

「やろうとしないから、やれないんだ。それだけのことだ。もう一つ、うまくやろう、成功しようとするから、逆にうまくいかない」

「そういえば、あなたと一緒に暮らしていたことがあるね」ふと気がついてそう言うと、彼女はにっこり笑って「そうね、あのときは楽しかったわ」なにか悩ましい、いい匂いの風が吹き抜けていったような気がした」

「ぼくは父・一平にも、母・かの子にも、親子というより人間同士として、強烈な愛情を抱いていた。純粋で無条件な一体感だ」

「『どうやら妊娠したらしいのよ』『じゃあ、産むことにするか』なんていうのが何で創造なんだ」

「おれは神聖な火炎を大事にして、まもろうとしている。大事にするから、弱くなってしまうのだ」

「子供のときには誰でも平気で作ったのに」

自分の中に毒を持て_岡本太郎

ghostwriter