7.02.2013

ストレスの話

ストレスはダムのようなものです。

ストレスは、ダムに貯められた水のようなもので、水を抱える壁の頑丈さは人によって大きく違います。一番いいのは厚いダムに少量の水。薄いダムにたくさんの水を蓄えているのも大変ですが、厚いダムになみなみの水というのも同じくらい大変です。

ダムには、決壊したりあふれたりするのを防ぐために、放流口があります。すこしずつ水を流して、壁の負担を軽くします。ストレス・ダムの放流口は、ジョギングだったりパチンコだったり甘いケーキだったりタバコだったりホット・ヨガだったりします。病気だったり自傷だったりします。いじめだったりパワハラだったり虐待だったりします。

問題は、いったん水の流れ始めた放流口を閉じるのがとてもむずかしいことです。本当は閉じるのが難しいのではなく、閉じる必要に気づくのが難しい。わたしたちは、ジョギングもパチンコも甘いケーキも病気も、それを止められない理由は自分ではなくジョギングやパチンコやケーキやウイルスにあると思っています。原因は部下やコドモにあると思っています。

でも放流口はひとつである必要はありません。ふたつめの放流口を別の場所に開いて、丁寧に水を流してあげることができます。やがてひとつめの流れはおだやかに、必要ないものになり、その時はじめて、犠牲にしてしまったたくさんの大切なものに気づきます。

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