1.28.2013

復興の精神_04

49%が反対で51%が賛成という構図だと一番、地元にお金は落ちる。民主主義というのはそういう皮肉な構図を持っています。そのことは高橋秀実さんの「からくり民主主義」を読むと良くわかります。

.. 「状況に応じて手を打つ」というと聞こえはいいですが、実際のところは、場当たり的な戦術の遂次投入に過ぎません。これでは後出に回るだけです。これは日本人の弱点のように思います。だから私は飛行機に乗る際は、できるだけ外国の飛行会社を利用するようにしています。アクシデントがあったときには、彼らのほうが強いと思っているのです。

.. 誰か一人でもいいから「俺が全責任を負う」と名乗りをあげて、思い切った手を一気に打たないか、と思いました。どうせ誰かが腹を切らされるのです。それなら機先を制して声をあげて、一気に手を打つ。それでうまくいけば儲けものだったはずなのです。

復興の精神 養老孟司