1.26.2013

老子と少年_04

別のある者はこう言った。
ある日、気がついたら迷子になっていた。ここはどこだろうと、泣きながら母を探して歩いていたら、ある角を曲がったとたん、急に『ここはどこだろう』が『ぼくは誰だろう』にひっくり返ってしまった、と。
それは呼吸が止まるほど、恐ろしい体験だった ..

老子と少年「第三夜」 南直哉

ghostwriter