2.24.2019

インド・アーユルヴェーダ6.


アーユルヴェーダとは要するに、身体にたまった不純物や毒素の排泄をいかに促し、産まれた時にすでに備わっている個々人のよい身体のバランスにどう近づけるか、ということでした。
産まれた時のバランスというのは、絶対的に備わっている個人のもので5元素(インドではwater,earth,fire,air,space)の微妙なバランスが人それぞれ違うという考え方です。
そのために、その人それぞれに合わせた施術が施されますが、それをパンチャカルマと呼んでいます。パンチャは「5」、カルマは「排出、放出」というもので、5種類の排出方法という意味です。
人間の身体の排泄器官といえば目や鼻、口、泌尿器、肛門、発汗や皮膚などですが、それに応じたトリートメント方法があります。

3週間ほどの滞在中に、実にいろんなパンチャカルマが施されましたが、大抵の方が滞在後半に何度かvastiと呼ばれる浣腸をされます(当然人によってはやらない人もいます)。その最終的な目的でもある大きなデトックスをより効果あるものにするために、毎日医師の回診によりパンチャカルマメニューを計算・組み直したりして各個人の排泄を促しやすくする施術をします。

私の場合、滞在中に行われたパンチャカルマは…
・Podikizhi:タンポのような、布にハーブを詰めたボールで薬液をつけながら全身をリズミカルに叩く。左右二人のテクニシャンが息を合わせて上手に叩く。

・Nasyam:顔からデコルテまでをオイルで丁寧にマッサージしたのち、トゥルシー(バジル系のハーブ)が入った水のスチームを鼻から吸って口から吐く。気道を整える感じ。

・Dhoomam:鼻にギー(バターを煮詰めて作られたオイル。バターのタンパク質分を除去しているので腐らない)を片鼻3滴ずつ垂らす→鼻腔あたりのマッサージ→お湯でうがい→口からオイルや不純物が出る。

・Abhyangam:全身オイルマッサージ。頭にはアムラと呼ばれる植物のオイル、他の部分は全てEladIi oilと呼ばれる、ココナッツオイル。薬効成分も入っているかもしれない。

・Gandoosham:薬湯でうがい。最初は複雑な味の薬湯で5分間うがい×3回だったのが、問診の際に歯の神経がないところがあって滑舌が悪くて喋りにくいと言う話をしたら、薬湯ならぬ薬油に変わった。油を口いっぱいに入れてクチュクチュ(5分間×2回)するのは気持ち悪かったけど、何度か繰り返すうちに口の動きが良くなった気がする。(喋りは性格もあるので変わらないけど、笑)

・Thakradhara:仰向けで、額に軽く冷やしたバターミルクと呼ばれる液体(いわゆる乳清)をゆっくり左右に揺らしながらかける。30~40分くらい。不思議と気持ち良くていつも寝てしまうので時間がわからない…。Abhyangamの後にやることが多い。

・Thailavasti:オイル浣腸。30~200ccほどのオイルを入れる。穏やかな効き目。

・Kashayavasti:1リットルほどの薬液を入れる浣腸。意外と大丈夫だった。入れられた後、5分待ってからトイレへ。とにかくすごい量が出た。。

私の体質的には、これらの組み合わせでしたが、他の方は全然違う方法などで、とにかく色んなやり方がありました。

by tomoko