3.19.2013

017_脳が変わる生き方 茂木健一郎

.. 法律をやるなどと言うことは、それまでの私の人生では、全く考えられなかったことです。そして、彼女の世界観は、私の世界観とはまったく違いました。
たとえば私は、「相対性理論では、光速に近づくと、物質の重さが無限に重くなったり、物質の長さが長くなったりするんだ」というようなことを、わくわくしながら言うわけです。でも、彼女の関心はそういうところにはない。その研究をしていると、何歳で教授になれるのか、教授と言うのは給料がいくらなのか、そういうことに関心が向くのです。
世の中には、こういう人もいるのだと知ったことは、たいへん大きなショックでした。
世間は、AさんがBさんより社会的な地位が上だとか、年収が高いとか、そういうことが大事で動いている。そういう人びとが寄り集まっている社会を、何とかうまく回していくために、民法や商法といった法律の体系があるのだと、と。 ..

脳が変わる生き方 茂木健一郎

今日、篠山市出身の同い年の女性と話していて、彼女は、離婚してからコミュニティ紙の編集をしたり、コンパニオンというか司会業をしていたのだけれども、娘が「お母さんの職業」を説明するときに、「それはいったい何?(食べていけるの)?」というような質問をされるのがそれなりに辛かったらしい、という内容になり、「いまわたしがやってるヨガ教師がまったく同じ」という話になりました。
「自宅でヨメとふたりでヨガを教えています」
という自己紹介は、さまざまな疑問(食べていけるの?)や質問のループ(それで、仕事は?)を生みます。それはそれなりにめんどくさいので、
「ヨガスクールを経営しています」
とか言えばいいんですが、そういうことを言わないといけない生き方がめんどくさくてヨガ教師になったことを思い出した。

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