テニスや卓球やおそらくゴルフでも、ボールをヒットする一瞬のコンディションを完璧にするために、フォームを研究し、練習します。ヒットする瞬間だけを練習することは出来ません。一瞬なので脳からの指令が間に合うべくもなく、なによりもその瞬間に「完璧にリラックスしている」ことが必要だからです。「手が届かないところ」を意のままにコントロールするために、「手が届くところ」を丁寧に修練します。
ヨガでは「意識の状態を、意識がコントロールする」という難題に取り組みます。ボートに乗っている人が、オールを使わずに、ボートを動かすようなものです。
アーサナとは球技のフォームのようなものであり、ボートのオールのようなものです。「手が届かない」もしくは「そもそも主体なので動かせない」ものを動かすための、ツールです。ツールは、丁寧に使えば使うほど、修練を重ねれば重ねるほど、繊細かつ的確にその目的を達成することが出来ます。
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