1.04.2014

02 医師・村上智彦の闘い_02

「薬を減らされているけど大丈夫かね、それで具合が悪くなったような気がするんだけど」という患者の質問に多くの看護師は戸惑い、難しい説明はすべて看護部長の横田に回ってきた。

「最初のころ、救急車にやってきた患者さんに。どうしてこんなに軽い症状で来るのかと文句を言ったんですよ。あれにはびっくりしました。よく考えると当然なんですが、それが夕張ではあたりまえでしたので、村上先生のやり方が通用するのだろうかと思いました」

「子どもが高熱を出してけいれんが起きたとき、どうすればいいか知ってますか、大騒ぎするとそれに誘発されてさらに症状が悪くなるので救急車を呼ぶ前に電気を消して安静にしてください。それで静かに電話をください」

「柱は治せませんが、その分、壁を補強すればいいんです。壁にあたるのが筋肉です。これは鍛えられます。80歳過ぎると筋肉トレーニングなんかやっても無駄だと、みなさん思っているでしょう?でも筑波大学の研究で、85歳でも筋肉がつくことがわかっています。ですから、運動が大切なのです」

ghostwriter