..多くのトラウマ・サバイバーは、肉体的他<無力感>を経験している。彼らはそもそも「自分自身をコントロールできると思ってよい」のか、「自分の体を肯定的に捉えてよい」のか、深いところで分からなくなっているのである。このような(パワー・ヨガやビクラム・ヨガのような)ヨーガ・クラスにおける力学は、そうしたパラダイムとたやすくかみ合って、実はトラウマを持つ人間が無力・無意味という感覚を強めることになってしまう。
..補助具を使うことは、もしそれが自主的になされるなら、楽しく、とても有益な試みとなりうるのだが、うまく導入されないと、「正されなければならないのは問題のある身体だ」という感覚を強める可能性がある。トラウマからの回復という観点、つまり、本来ヒーリングというのは自分の体をあるがままに信じ、受け入れ、感謝することだという立場からは、これは有害なメッセージとなりうるのである。
..帰還兵から性的虐待に至るまでの多くのトラウマ・サバイバーにとっては、許可なく、出し抜けに手で触れられれば、悲惨なことになるのがお決まりのコースである。次のような、よくある例を見てみよう。多くの人が言うことだが、ヨーガ・クラスの中で”下向きの犬のポーズ(Vを逆さにした形)”の体勢の時に、教師が生徒の背後から近づいてきて、肩甲骨の間に手を置き、そこを押す。その意図はよく分かる。だが、それがフラッシュ・バックや解離への深刻な誘因となり、その生徒にとってそれは最悪のクラスとなるのである。
トラウマをヨーガで克服する
ghostwriter