マシュマロ・テストとは、4歳児にマシュマロを1つ渡し、実験者が部屋を数分空ける間に食べるのを我慢したらもう1つあげるといって、子どもたちの行動を調べた実験。
実験結果は非常にわかりやすいもので、子どもたちがマシュマロを食べるまでに要した平均時間は2分、2つ目のマシュマロを食べることの出来た子どもが30%、というものであった。
この実験には、10年に及ぶ追跡調査があり、理性的な3割の子どもたちは、そうでない7割の子どもたちに較べて、困難な状況に適切に対処する力があり、行動上の問題が少なく、友人とより強い友情で結ばれ、学力試験のスコアが目に見えて高かった。
尊敬すべき30%の子どもたちの行動からは学ぶべき点がいくつもあった。ある子どもはマシュマロが見えないように目を手で覆い、別の子どもはマシュマロの存在を忘れるために大好きなおもちゃで遊んでいる自分を想像したり、目の前にあるのはマシュマロではなく雲だと思い込んだ。これらの行動は、「実験者が戻ってくる前にマシュマロを食べてしまう」という選択肢を消そうとしたものである。
－「選択の科学」シーナ・アイエンガー
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