南直哉:.. 坐禅が深くなっていくと、まずその、五感が混じってくるんです。普通統合されてるわけですよ、知覚っていうのは。視覚とか触覚っていうのは。それがごちゃ混ぜになってくるんです。全体の感覚が点滅してるみたいな、バイブレーションがかかってるみたいな状態になります。それと、カラダのウチとソトというイメージが崩れちゃうんです。つまり、足痛いなーとおもっても、足がそのへんにあるような気になっちゃうんです。だからなにか音が聞こえてきても、アタマのなかで響いてるのか、外側で響いてるのか、全然わからないんです .. 大事なのは、普通、わたしが音を聴くとか、わたしがあなたを見るという、この感覚と、行為構造っていうんですか、わたしのあり方の構造が、一挙に崩れるということはあるんです。だから、自意識というのは一定の条件、さっきの縁起ですわ。一定の条件下でしか存在しないんです .. つまり、ある体験があるということと、ある体験を語るということは別なんです。
南直哉×茂木健一郎 00:85:00 あたりから。
https://goo.gl/sp4hhQ
ghostwriter