9.03.2019

彫刻刀

私が今使っている彫刻刀は古いものでもう28年(!)も使っています。高いのから安いのまでいろいろあるけど、常時使ってるのはだいたい10本くらいかな…。

先日行ったイギリスとフランスの美術館で、版画コーナーは少ないもののカテゴリーとして必ずある。で、実物や写真・ビデオ等を使って版画の技法が紹介されているのだけれど、凸版の材質はリノカットや木版という違いはあるものの道具としては日本の彫刻刀が使われていました。しかも私が愛用しているのと同じメーカー。
で、去年から始めたインスタグラムでは、自分の作品ばかりをアップしているのですが、当然版画なので版画に興味がある方からの反応が多く、フランス、アメリカ、ロシア、中国、台湾、メキシコ、インド、ドイツ、スイス、イタリア、スウェーデン…実にいろんな方々が見て下さっているのだなぁ〜と有り難く、励みになります。
実際に木版や銅版、ゴム版などの版画をやってる人が多いのですが、辿ってみるとご自身の制作風景や道具をアップしている人も多くて面白い。すると、ほぼ彫刻刀は日本製。メーカーさん頑張ってる!
し、しかし…バレンの代わりにスプーンの裏側使ってこすってたり、木材も彫りにくそうな板を使ってたり、質の悪い紙だったり…。
日本以外では彫刻刀は何とか買えてもバレンや和紙は手に入りにくいのだろうな…。日本でも高価なものだしね。

でも知らない外国の方に木版のノーマルなやり方を教えてあげたい(笑)
少しの工夫や、ちょっとやり方変えるだけでより制作しやすくなるということを。情報発信も大事だなぁと思いました。
ていうか…日本の刃物と和紙は世界一!と、つくづく思う。

by tomoko