(人々の注目を集めるのは、徐々に充填されていく火薬=本質ではなく、臨界点に達し火薬に火をつけるトリガーである、という文脈において、川崎中学生殺害事件は)我々の持っているトリガーを引くような事件だったと思うんですよね。ぼくらは普通、自分たち不安を抱えているような状況で、一般にその不安を打ち消してくれるようなものに飛びつくんだけど、自分の持っている不安を打ち消すだけの力を持っていないときには、あの、新しい情報にね、むしろ逆なんですよね。つまり自分の持っている不安感を正当化してくれるっていうんでしょうかね、抱いている不安感に根拠を与えてくれるような情報に、むしろこう引きつけられていってしまうんですよね。それは、少年犯罪は減っている、べつに凶悪化はしていない、と言われてもなんとなくこう、腑に落ちないわけですよ。みんな不安感を持ってるからね。そのときに、こんな凶悪な事件が起きたんだよ、ていうと「やっぱりそうだ」と根拠づけてくれるというメカニズムによって、わあっとつながっていったんではないかと思いますよね。
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