2.03.2013

008_からくり民主主義

「課長よりも的確な判断で活躍を続けるヤスさんが、巡査部長にもなっていないのは不自然だ」

「.. 女性刑事が正当防衛で容疑者に発砲した件で警察学校教官へ転属させられる。その後刑事の上司が容疑者の父と同級生で、(上司の逆恨みによる)報復が原因であると分かり復職する。今度は上司が警察学校教官に左遷されるが、教えられる新人はどうなるのか」

「『旗本退屈男』はタイトル通り私は最後までもたない .. 毎回途中で眠くなるのは不思議。作る側の気合や愛情は伝わってくるのですが、退屈なのはしょうがない。テレビって『頑張ってるからいい』とかそんな簡単なもんじゃないんですね」

著者がTV番組制作会社でアシスタント・ディレクターとして働いていたときに、クレーム電話対応係として受けたクレームの数々。
TV番組に対するクレームは、「では観ないでください」で済まされると困るので、「これを観た青少年etc.に悪影響がある」というロジックを展開します。このロジックから逸脱し始めるとクレームはとことん面白い、という文章。
2000年に、「放送と青少年に関する委員会」というクレーム仲介組織=視聴者からのクレームの窓口がNHKと民放連によって発足した。検閲機関ではなく、クレームを総括して製作者に自浄作用を促す機関であったが、あるときこの委員会が自らの見解についての意見を募集したところ、「青少年はほっとけばいい」「ていうか観なければいい」「無駄」「むかつく」等、「委員会は不要である」という趣旨の回答が全体の96%を占めた。

からくり民主主義 高橋秀実

ghostwriter