10.26.2012

人は死ぬから生きられる_06 「幻想としての自己_02」

南直哉:そういう感覚を覚えると、逆に、一定の条件にならないと一人の自分にならないということがわかるんです。自意識というのは一定の秩序や制度の中でしか固まっていなかない。

つまり「自分が自分である」という根拠が、坐禅が深まるとすぐにばらけちゃう..結局、自己って言うのは作っていかなきゃいけないものなんですよ。

それではどのような自己を作っていくか。それは個人の決断によって作っていくしか、もう道はないと思うんです..自己には複数あって、非常に脆いものだということは、昔から仏教が言っていたことです..ではどの自己で行くのか。仏教を選ぶなら出家ですよ。

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