2.10.2015

居場所問題




















孫崎 享(元外務省国際情報局長、元イラン大使):わたしがイランの大使をしていたとき(イラク戦争の少し前)に、かなり重要な人がアメリカから来ていたんですね。国連関係だったんですけど。その人とわたしはふたりで夕食をとって、なんであなたたちはハタミ大統領を支持しないのか、これからイスラム社会の問題というのは、アメリカの外交にとって、あるいはアメリカの社会にとって、一番多大きい課題になるだろうと。その中で、イスラム社会の穏健派、これと手をつなぐということは絶対にプラスなんだから、それの代表格は、ハタミ大統領なんだから、と言ったらね、彼は、あなたの言うことはもっともだ。それはね、アメリカの広い国益ということを考えると、あなたの言うことは正解だ。しかし今のアメリカの中東外交は、そういうカタチで決まらない国になってしまっている。いま中東(外交)を決めている勢力は、イランとの関係が回復して、そして経済感が出てきて、ますます協力しようというようになったら、発言権がなくなると。

神保:クリントン政権の時ですね。質問ですけど .. 中略 .. チェイニーさんのようなキリスト教原理主義、エルサレムを、みたいな原理主義が本当に背後にあるのか .. キリストが降臨したときに、あそこにイスラムが台頭していたら困る、みたいなのが本当にあるのか、そこはどうなんですか?

孫崎:..わたしはチェイニーは違うと思います。いわゆるネオコン的な人たちは利用するけれども、信仰でもってどうする、というのではないと思いますね。結論からいうと、わたしはイスラム国爆撃が始まったときに、ふたつの問題を言ったんです。ひとつは、中東を見るときに、あらゆる事件がイスラエルにプラスかどうか。第二に、軍需産業にプラスかどうか .. このふたつで考えると正解がわかりますけど、ほかのものが入ってくるとわからなくなる(見誤る)。まずこのふたつで事件を考えてみる(と情勢を正確に読むことが出来る)。

20140207videonews http://www.videonews.com/marugeki-talk/722/

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