「『周りのひとは私の敵である』と思っている人が多いです。私を陥れるかもしれない、恐い人だと、思っている人が、圧倒的に多いと思います。そうじゃなくて、周りの人は、私がもし必要であれば、援助をしてくれる味方なんだ、仲間なんだ、ていうふうに思ってほしいんです。なぜかというと、(そう思っていると)他の人に貢献しようと思わないんです。嫌な人の役に立とうと思わないでしょう?『自分が他の人の役に立てている』という感じはすごく大事なんで、まずそこを。」
「アドラーの話でいうと、自立ということにふたつの流れがあるんです。ひとつは、『子供を叱らない』ということをいうんです。叱られた子供は自立していないですよね?なにかをするかしないかを決めるときに、自分で決められないんです。親が自分を叱るかどうか、で決める子供は自立していないわけです」
「もうひとつは、甘やかされた子供です。今日でも同じだと思うんですけど、今、愛情不足の子供なんかいないと思うんです。親の側から見れば愛情過多、愛し過ぎです。子供の側からいうと愛情飢餓、愛されているのに、もっともっと愛してほしい。穴の空いた花瓶に水を注ぐようなもので、徒労なんです。井上陽水の歌にあるんですけどね、『いつか誕生日にダイヤモンドを買ってあげた、彼女はもっと大きいのが欲しいと言った』そういう子供たちは自立していないんです。当然自分では考えられないんです」
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