4.10.2013

018_火星の人類学者

「脳には驚くべき可塑性があり、神経や知覚の障害という特殊な(往々にして絶望的な)状況にあってさえも、驚異的な適応能力があることを、患者とその人生を見ていてつくづく感じる。じっさい、定義に凝り固まった『健常』を基準にせず、変化した特殊な性質や必要に応じて新しい組織や秩序を作り出すと有機体の能力という面から、『健康』や『病気』という概念をとらえるべきではないか、とよく思う」

火星の人類学者 オリヴァー・サックス著・吉田利子訳

健常者の知覚する世界と、そうでない者が知覚する世界の違いは、人間のエゴイスティックな基準で測れる差異でしかなく、優劣をつけるような種類のものではありません。
「三原色」について→http://oshokuji.blogspot.jp/2011/11/51.html

ghostwriter